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あの絶望

あなたは、助けられなかったというが、ほんとうの加害者はあなただったのではないのか。

この建築物の特徴として、あらゆる側面に主観がどこまでも食い込んでくる装飾の様式がある。構内のあらゆることばはモノローグで構成されている。自意識が他をよせつけないまま保護されている。心の底から染み出てくるものではなく、すべて自分が見るもの聞くものを材料に、それらを寄せ集めて飾っているから、なにをしなくても表面からぼろぼろと落ちてくる。もろいものだ。このもろさは、実はむつかしい。勁烈なもろさとでもいうべきものだ。一種迅烈無残な断片と言っていい。

私は悪魔になってしまいました。もともとそうだったのかもしれません。

悪をもおそるべからず、ほんとうにそんな必要はなかったのだ。オープンにしていたコメント欄に書き込まれていた言葉と同じで、それは不可視の敵の言葉でしかない。ボタンひとつで行われる空爆と同じで、そんな実体のない敵と直接闘うことなど生身の人間にはできない。敵の武器は、自分の存在を正当化するためのモノローグでしかない。そんなものは必ず自滅する。あなたは言葉などに頼らず、身近な人間の善意を信じ、もっと自分を悲しむべきだったのだ。



引用;『萩原朔太郎ノート』,村上一郎,国文社,1975
『14歳の子を持つ親たちへ』,内田樹名越康文,新潮社,2005.4.20.
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